2018年11月 3日(土)小川山マルチレモン・神奈川(個人山行)


行程:
7:30廻り目平P→8:10屋根岩3峰南稜取付(レモンへ)→10:20 3ピッチ目終了点、懸垂下降→11:00屋根岩3峰南稜取付(神奈川へ)→13:30 3ピッチ目終了→14:00廻り目平P
メンバー:CL/S谷、K藤

  天気は快晴。一回アプローチを間違えて少し手間取ったが、おおむね時間通り取付きにたどり着いた。なんと取付きには誰もいない!さっそく準備をしてS谷さんのリードで登り始めた。1ピッチ目はおおむね階段状で快適に登れた。正面の立ち木でピッチを切ってもらったが、上まで行くとその右側にはペツルもあった。
 2ピッチ目は露出したトラバース高度感マックスで、ボルトも近くにない。慎重にスタンスに乗り、壁向こう側のホールドをゲット。向こう側に出てしまえばもう次の支点になる立木も見えていて容易だ。しかしロープが屈曲しているせいで重くてしょうがない。ぜえぜえ言いながら渾身の力でロープアップした。
 3ピッチ目ワイドクラック。下調べでは多くの難しいという記述を見た部分である。たしかに右側に傾いた割れ目が2段になって上部が広がっており、手強そうである。S谷さんがリードでいくが、出だしから苦労していた。カム節約のため、一回決めたカムを徐々にずらしながら下部を突破した。上部のワイドはS谷さんが左側の岩に細いクラックを見つけ、それを使って抜けた。私は下部から苦労しなんとか中間まで上がった。折角だから左のクラックを使わず、左を向いて右身を入れてずりずり上がってみるが、安定せずに落ちてしまい登れる気がしなかった。なんとかトップアウトし、下降点を探すと10mほど先に見つかった。50m下降する(中間にも支点あり)と取付きの近くまで下りられた。
取付きに戻るとまだ登っているパーティーはいないようだ。次は神奈川。奇数ピッチを私に交代し、先行で登る。2ピッチは見た目より悪く、高度感もあった。フォローだったが結構必至だったため、詳細はあまり覚えていない。
3ピッチ目スクイズチムニー。出だしからクラックへ入りこむ一手が怖く、なかなか踏切りがつかない。逡巡したあげく、思い切って不安点なチョックストーンを取りにいって超えた。しかし、その後恐怖のチムニーが待っていた。尻がひっかかるサイズだが、下に向かって広がっていて足が決められない。ずりずりと数センチずつしか進めずにものすごいストレスが溜まる上、このまま抜けられないのではないかと思うととても恐ろしい。ケイビングをやる人間はこういうのが好きなのだろうか、変態だなと思いながらじりじり上がる。そのうちにちょっとした突起に足がかかり、ヒール&トウが決まって抜けられた。解放感でいっぱいになり、歓喜を全身で叫んだ。その先は優しいスラブを少し登ってまたレモンとの合流点に出た。
 レモンについてはワイドクラックが異常に難しいと感じたが、クラックを練習している人には簡単なのだろうか?またいつかリベンジしたい。神奈川は想像より難しく、登りごたえがあった。しかしもうスクイズチムニーは2度とリードしたくないと思う。 (K藤記)

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  •  レモン・神奈川1ピッチ目
    レモン・神奈川1ピッチ目
  •  レモン2ピッチ目トラバース
    レモン2ピッチ目トラバース
  •  レモン3ピッチ目ワイドクラック
    レモン3ピッチ目ワイドクラック
  • レモン4ピッチ目ワイドクラック終了点より
    レモン4ピッチ目ワイドクラック終了点より
  • 懸垂下降点
    懸垂下降点
  •  神奈川2ピッチ目終了点より
    神奈川2ピッチ目終了点より
  •  神奈川3ピッチ目
    神奈川3ピッチ目
  •  神奈川3ピッチ目終了点より
    神奈川3ピッチ目終了点より